しらとり日記(埼玉県飯能市 白鳥幼稚園のブログです)

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6月園長だより

小麦の生育を通して、その種を残そうとするすさまじい執念を

感動と驚異をもって毎年みつめています。

以下の文章は平成292月園長だよりで書いたものです。今年も麦秋を
迎えて、このような光景が必ずみられると思います。種の保存にかける様
々な生き物の執念を小麦を通して感じていただければと思います。そして
人間はどうあるべきかを考えていただければと思います。

『今年は無事にりっぱに麦が発芽して子ども達に念願の麦踏みをしてもら
うことができました。最近では麦など生産しるところは殆どなくなってしまい、
その姿さえ見ることができなくなってしまいました。

こんな訳で、子ども達には麦踏みを体験してほしいのです。何時の日か農
業をする人になるかもしれませんし、場合によると食料に困って麦を作らね
ばならない日がやってくるかもしれません。その日のために頭の隅にでもこ
の体験を残しておいてほしいのです。別にこんなことをしなくても、麦わら屋
根の家などという昔話や話題が出た時「あの時麦踏みをした小麦で屋根が
作られているのだ」ということがわかるだけでも、こういう体験がなければ想
像もできません。どんな体験でも無駄なものはありません。

さて今年は1月になって寒い日が続いています。花が咲き実を結ぶ植物は
この寒さを体験すること、春化処理を体験することがとても大切です。植物
だけでなく動物にとっても、人間にとってもこの寒さは心身を鍛え力強く育つ
には不可欠です。麦踏みの役割は、霜柱で盛り上がった土を踏みしめ、しっ
かりと根づかせる。人間で言えば足腰をしっかりと鍛えるということに当たりま
しょうか。

こうして3月の半ばくらいから茎ができ背丈もどんどん大きくなり4月になると
穂ばらみ、やがて青い麦の穂が出揃います。そして4月の後半から黄色に色
づき始め5月の半ばには黄金色の麦秋を迎えます。そして麦刈りが始まりま
す。毎年のことですが、一列の畝の両端に殆ど麦が黄色く実っているのに十
数本の青い未熟なものがあるのです。そしてよく見ると青い穂が出ているも
の、穂ばらんでいるもの、穂ばらむ前のものと大まかに見て三種類くらいの
青い麦があるのです。これにぶつかると、刈って捨ててしまおうか、それとも
このままにして完熟するのを待とうかと甚だ困惑することしきりです。

それにしてもどうして畝の両端に未熟な青い成長の度合いの違う麦が存在
するのだろうかと、そのたびに考えるのですが中々その回答がみつからない。

いつのことだったかそれをみつかることが出来ました。それはもしも、台風な
どが襲来して暴風雨が吹き荒れ大水が出て熟れた大部分の麦が流されてし
まった時に、先ず最初に穂の出ている青い麦が実って種を残す、それも流さ
れてしまったりしたら次に穂ばらんでいた麦が生長して種を残す、これも駄目
だったら穂ばらんでもいなかった最も幼い麦が生長して種を残す。少なくとも
このような三段仕掛けで種を残そうと考えているいとさえ思え、何とも執拗で、
たくましくすばらしい種々の保存への執念かと驚嘆するのであります。そして
あらゆる動物を含む全ての生物は、その生命のあらん限りをつくして自分の
種族の保存に命をかけます。それにしても、文明度の高い国々の人々は種
を残すということに淡泊になり少子化し、我々ホモサピエンスという人種も滅
亡する一因になるのではないかと危惧しております。冗談ではありませんぞ?』


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by keiteki-siratori | 2018-06-01 12:21
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白鳥幼稚園の子ども達の様子をご紹介します


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